2020年3月21日土曜日

生活にある自動化


食洗機まんが(ttps://www.pixiv.net/artworks/80204395)

↑この漫画が面白いと思いました。

食器を洗う約束を守らないと争う夫婦のところへ鬼がやってきます。その鬼が食洗機を使うことを提案して仲を取り持つ内容です。

テクノロジーに頼るのはサボるようで後ろめたさを感じるという妻ですが、鬼は家庭で当たり前に使われている洗濯機はまさにテクノロジーではないかと指摘します。

妻は洗濯機はどこの家庭にでもあるから話が違うと言いますが、鬼は最初は洗濯機も最初はどこにでもあったわけではなかったと言います。それに、食洗機は今はそれほど高価なものでもなく、贅沢ではないとも言います。

というわけで鬼の説得によって、夫婦はつまらないことで争わずに済み、仲を深めることが出来ました。めでたしですね。




生活ってテクノロジーと切り離せなかったりします。にもかかわらず、先に紹介した漫画の夫婦もそうでしたが、なぜ労働にこだわるのでしょうか。

それは突き詰めていけば現行社会において労働が唯一の(請求権=貨幣の)収入源だからという理由に行き着くのではないかと思います。

だからそれに馴染んでしまった人は、機械を失業をもたらす敵、堕落や破滅の象徴みたいに捉えてしまいます。

しかし、わざわざ使える車を使わずに長距離を移動・運搬する人はほとんどいませんし、無線でメールを送ったり通話出来ることに疑問を持つような人も見ません。着ている服だって別に身体から出てきたわけでもありません。




技術による失業は必然であり良いことです。間違っているのは労働の売値が唯一の収入源という社会システムの方です。無理のある社会システムありきだから生活が歪みます。私はその歪みがあるから不和や不正が蔓延るとも思います。

先の漫画は一種の失業ということができます。でも良いことでしょう(少なくとも私はそう思います)。空いた時間や余った力で好きなことをすればいい話です。

先の漫画の夫婦は関係の修復が可能な段階で良かったですね。二人の認識が変われば行動も「場」も変わっていくものです。片方だけでは難しいです。

頑張りや苦労、地位等を持ち出して権力争いをする意味はないでしょう。そういう権力争いはどこにでも起きてますが、私はバカバカしいと思います。「威張るな」

ワーカホリックも同様です。仕事や収入が不和や不正の解消に優先するなんて理屈は、色んな意味でひどい。これも「威張るな」

生活を豊かにしてきたのは技術です。苦労や根性じゃありません。そして足りないのはやはり苦労や根性などではなく、技術の恩恵を分配する仕組みです。

購買力の問題で諦めるというなら、つまり購買力分配の仕組みに問題があるということに他ならないでしょう。社会システムありきで根性論に逃げ込むのは間違いです。BIのない現行システムの構造上、どう頑張っても無理なものは無理です。

無理を押し通そうとすれば、自分が無理を受け止めるか、誰かを身代わりに立てるかしかありません。病気の患者はますます増え、権力争いは激化します。心はどんどん冷たくなっていきます。バカバカしい。